作品の概要

タイトル:虜ノ雫 ~夏の豪華客船で穢される処女たち~
サークル:Guilty
発売日:2017年6月23日
エロシーン:レイプ/輪姦/拘束
ヒロインタイプ:女子学生/会社員/アイドル
衣装:制服/水着/バニー/スーツ
父子家庭となった自分のために船を降りて毎日帰れる業務についた父を尊敬する藤ヶ崎美帆。そんな父も美帆の後押しで船長に復帰し、友人の誘いで父が復帰する豪華客船のスタッフとして働くことになった。楽しい夏休みの間のアルバイトと考えていた美帆だったが、そんな彼女に欲望の目を向ける男たちがおり・・というお話。
ストーリーについて
良かった点
船上という陸から隔たれた空間だからこそ成り立つ説得性
女子校生の藤ヶ崎美帆は、数年前に海洋学者だった母を亡くして以来、しばらく父と2人暮らしを続けていた。
父は大型クルーズ船「ノーザンライト」の船長をしていたのだが、母の死を切っ掛けに船を下りたのだった。しかし美帆は、父がいずれ船の仕事に戻りたいと思っている事に気付いていた。
家事なども一通り自分で出来るようになった美帆は、
当時の同僚から復帰を進められて迷っている父の背中を後押しする。そうして、船へ戻る事になった父は、しばらく副船長として勤めたのち、いよいよ船長への正式な復帰が決まる。
それはちょうど「ノーザンライト」200回目の航海の記念クルーズになると言う。
そんなおり、美帆は親友の守部潤から、とある話を持ちかけられる。
その記念クルーズで、短期アルバイトを募集しているから一緒にバイトしよう、という誘いだった。ちょうど夏休みの期間中という事もあり、潤も一緒ということなので、誘いにのる美帆。
そうして、潤と共に、父の記念すべき船長復帰クルーズへ参加することが決定する。夏休みになり、数日の研修を終え、いよいよ航海が始まる。
慣れないアルバイトに苦労しながらも、
今回のクルーズでイベントをしているアイドルの来栖乃々果や、
学生でバイオリン奏者の音羽咲希、
カジノのディーラー、水梨ナディア
などと親しくなり、楽しく充実した時間を過ごす。この夏休みは、一生の思い出になる……。
そう確信する美帆だったが、その先に悪夢が待っているとは夢にも思わなかった。

今作は虜シリーズで初めての学園が全く絡まない作品。アルバイトで乗り込んだ豪華客船が舞台のため、陸地から隔絶されて周りに助けを求めることもできません。外から助けが来ない以上相手の方が数も力も上で逆転も見込めないため、仕方なく従う説得力が増しています。

主人公の美帆にとって今回の船旅は父の復帰仕事になるため、それを台無しにしたくなく、自分が我慢すれば・・・という想いにつけこまれるのも虜シリーズヒロインらしい点です。
導入が非常に長い

今作のヒロインは学園でなくアルバイト先の豪華客船のため、友人である美帆と潤以外は初対面。このため互いの絆を深めるための導入パートが他作品よりも必要となっており、導入からエロシーンまでが非常に長くなっています。
虜シリーズの中には登場時点で悪側の手に堕ちており、すでに陵辱で汚されきったヒロインも登場しますが、今作ではその枠のヒロインがいないこともエロシーンまでが長い原因となっています。
エロシーンについて
2ルート性はやめてほしい


今作は主に2つのルートで進行。染谷を中心とした、金持ちたちの見世物にされるVIPルートと、染谷の裏稼業を追って潜入した傭兵たちのに無理やり協力させられる協力者ルートの2種類。VIPルートは特定の男からねっとりと調教されるシチュが多く、協力者ルートは不特定多数の男たちに輪姦されるシチュが多くなります。
主人公の美帆は両ルートがありますが、他のヒロインは潤・咲希がVIPルート。乃々果・ナディアが協力者ルートになるため、ヒロインによってシチュが偏っています。輪姦が見たかったのにひとりから責められるシチュしかない!というがっかりしてしまう人もいるでしょう。
ヒロインによってクオリティの差が激しい


今作は原画師が5名参加しているんですが、そのせいかエロシーンの一枚絵のクオリティに差があります。主人公の美帆は安定していますが、残りのヒロインだと差があります。特にアイドルの乃々果はせっかくアイドルを活かした強制枕営業だったり、自分のファンに輪姦されるというシチュがあるのに、絵によって胸のサイズがバラバラだったり、顔が平坦に見えてエロさが半減しています。

またナディアは似たような構図や犯され方が多く単調気味。今作は虜シリーズの中では衣装が少なく、ナディアだとスーツ・バニー・水着しかないのも似たようなシチュが多い原因となっています。
ヒロインの堕ち方が賛否が分かれそう

主人公の美帆にバイトを紹介し、働く中でも常にサポートしてくれる守部潤。施設育ちで裕福でないため様々なバイトを経験しており、今回のアルバイトでも経験を活かし美帆を助けてくれます。バイト代も施設に渡し自分より年下の子たちが不便しないよう頑張る、そんな健気なタイプ。
しかし住んでいる施設が染谷の関連会社への借金で火の車だったことをに知らされ、自分のバイト代ではどうにもならないこと。近いうちに施設は売却され、子供たちはばらばらになりひどい環境に置かれることを天秤にかけられた彼女は、染谷の言うことを聞くことで借金を何とかしてもらうことになります。もちろん彼女は怪しい染谷の言うことを信じませんが、借金のことを隠し必死に施設を運営してくれた先生に真意を聞くこともできず、染谷の手をはねのけたところで自分にはどうにもできないと悟る、最初から選択肢がない絶望感に抗えず堕ちていく姿はよかったです。

また潤は染谷に犯されるVIPルートになりますが、虜シリーズでは珍しく特定の男の相手をずっとさせられます。大体は最初にメインの男たちに犯され、途中から仲間や不特定多数の男たちにも犯させヒロインを快楽堕ちさせますが、潤は最初から最後まで染谷相手で終わります。シチュも染谷の特注SM部屋で調教されたり、バイブを突っ込まれたまま奉仕や作業をさせられたりなど、恥辱・調教シチュが目立ちます。
親友の美帆を守るため染谷に犯され、美帆の目の前で何度も恥辱的な目に遭わされますが、染谷の変化により潤も彼に対する評価が変わっていき、嫌悪していた染谷とのセックスにも変化が生まれ・・・となりますが、このオチは虜シリーズが好きな人からすれば賛否が分かれそうです。快楽堕ちなんだけど、堕ち方が虜らしくないので。
あとせっかく美帆を守るために犯されるという使える要素があるのだから、後半でもこのシチュをもっと使ってほしかった。ただ美帆とキャラデザが違うため、一枚絵で並んでしまうと違和感が勝つかもしれませんが・・・
咲希はキャラクターを活かしたシチュがあってよかった

咲希は染谷ルートですが、バイオリン演奏者として呼ばれたこともあり、シチュエーションも演奏したり人前に出るシチュが豊富。バイブを突っ込まれたまま演奏させられたり、クンニされながら握手会をさせられるといった羞恥シチュに加え、大事なバイオリンの弓であそこを弄られるという屈辱的なシチュまで用意されています。


他にもアナル責めや罪人のように拘束され犯されるなど、他のヒロインの比べ異色なシチュが多く、最後には握るのはバイオリンじゃなく男のチンコになるというのも堕ちきった姿としてよかったです。
総評

物理的に隔絶された空間というのは逃げ場のない要素としてよかったものの、導入の長さや堕ち方の賛否が自分には合いませんでした。
エロさもCGのクオリティの差が大きく、使えるもののと使えないものの差が大きかったため、評価は低めになっています。

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